怖い話は夏の風物詩。
毎年この時期になると、TV番組やラジオ、あるいはイベントなどで様々な企画が持ち上がります。
さてこの怖い話。
「怪談」と「怪談話」という二つの言葉が使われてますがどちらが正しいんでしょうか?
私が幼い頃は「怪談」
私が幼い頃、怖い話といえば「怪談」が常識で、「怪談話」などという言葉を使う人はほとんどいませんでした。
というかおそらく聞いたことないです。
それがここ最近は、TVやネットで怖い話のことを「怪談話」と表現する人も多いですね。
個人的にはこの言葉遣いに違和感を感じていました。
怪談の意味を調べてみた
ちょっと気になったので怪談の意味を調べてみました。「怪談」
1.化け物・幽霊などの出てくる気味の悪い話。
2.真相がさだかでなく、納得のいかない出来事。
(引用元:goo辞書)
他のサイトも確認してみましたが、どこもほぼ同じ説明でした。
つまり、怪談だけで怖い話という意味なんですね。
怪談話にしちゃうと、「怖い話の話」みたいな二重表現になってしまいます。
「頭痛が痛い」
「一番最初」
「車に乗車する」
などと同じような間違いです。「一番最初」
「車に乗車する」
ではなぜ「かいだんばなし」という言葉が使われるようになったんでしょうか?
落語の「怪談噺」が原因か?
じつは「かいだんばなし」という言葉自体は存在しているようです。ただしそれは落語の世界での話。
上述の「goo辞書」を調べた際、怪談の意味の下にこう書かれていました。
かいだんばなし【怪談咄/怪談噺】
落語で、幽霊・化け物などを主題としたもの。
つまり、この「かいだんばなし」という言葉が「怖い話」と誤解・混同され、「怪談噺」が「怪談話」に変化して一般的に使われるようになったのではないでしょうか?
TV番組で「怪談話」はおかしいでしょ
以上の理由から、今まで「怪談話」を使っていた方は「怪談」に直して使うことをお勧めします。とはいえ、最近では珍しくもないからそれほど気にならないって人も多いかもしれませんけどね。
私自身、うっかり間違って使ってる言葉もあると思います。(例:確信犯とかね。)
でも日本語はできる限り正しく使うようにしたいです。
それにしても、巷で一般人が「怪談話」を使ってるのはまだいいとして、TV番組などで出演者が平然と「怪談話」って言ってるのはさすがに直したほうがいいんじゃないですかね?
出演者が知らなかったとしても、TV局のスタッフが近くにいるんだから「言葉のプロ」として誰もおかしいと思わないんだろうか?
誰も気づいてないとしたらTV局も落ちぶれたものだと思いますが。
放送禁止用語とか、スポンサー商品以外の商品名とかそういうものに神経使うだけでなく「正しい日本語」が適切に使われてるのか、常にアンテナを張っていてこそプロでしょ?
例えば、怪談が話題になるような番組だったら、事前に「怪談話ではなく怪談という表現を使ってください」とか「怪談話」って言っちゃった人がいたら進行を妨げない程度に訂正するとか、やり方はいくらでもあるような気がします。
TV番組を観て言葉を学ぶ人もいるわけだから、TVで「怪談話」が普通に使われてたら視聴者はそれが正しいと思っちゃいますよね?
これってまずいんじゃない?って気はします。
コメント
“怪談話”が本当に気持ち悪くて仕方無い。
談と話が被ってるなぁって思っておりましたので訪れました。いくらかスッキリしました
NHKでも言っていて驚愕しました。